Arts Managerを志すwackyのロンドンからの徒然メモ
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LSO x Harding |
2007年3月25日(日) 19:30開演 バービカンセンター Dvorák The Golden Spinning Wheel Berg Violin Concerto Dvorák Symphony No 9 ('From the New World') violin:Frank Peter Zimmerman conductor:Daniel Harding London Symphony Orchestra * * * * * 春がきました。 そういう演奏でした。笑 特に、 The Golden Spinning Wheel。サワヤカな風がビュンと吹いて行きました。 ベルグのヴァイオリン協奏曲は、本当にオモシロい。 ベルグのピアノソナタも面白いと思ったけれど、オケになると、音色が豊かになる分、本当にぐんと面白い。もちろん20世紀以前の西洋和声法にのっとったハーモニーではないけれども、かといって完全無調でもない。ミサ音楽のような洗練ささえもある。 そして、本日の目玉「新世界」。 いつもクーベリック指揮ベルリンフィルの演奏ばかりをCDで聴いてきたせいか、とても新鮮に聞こえた。特に、2楽章は、語りかけるような心地よい遅さだった。ちょうどひとつひとつフレーズごとにキッチリ深呼吸しているようなゆったり感。たぶん、今まで聴いた2楽章の中で一番遅いテンポだったと思う。がらっと変わって3楽章。ハーディングの「新世界」は横に流れる力が強いように感じた。 でも、どうしてあの2楽章の有名なメロディを聴くと、何とも言えない安堵感を覚えるんだろう。日の出とも言えず、入り日とも言えず、心がどんどん澄んでいく音楽。 4楽章は、待ってましたの「con fuoco」。熱狂する音楽の嵐。金管による力強い旋律に、踊りだしたくなるような弦によるテーマ。最後の圧倒的なリフレイン。人間はなす術もなく、ただただ音楽に飲み込まれる瞬間。最高! 高校生の頃、1ヶ月誤差ぐらいで、フィラデルフィア×サヴァリッシュ、チェコフィル×アシュケナージで同じように「新世界」を聴いた。同じホールで、同じ編成のオーケストラ。でも、根本的なものが違った。何が違うって、音楽にながれる「血」が違う。フィラデルフィアは、アメリカ的な底抜けた明るさと奔放さが音にあった。チェコフィルには、土臭いでも懐かしい音があった。どっちが良いわけでも、悪いわけでもない。指揮者の解釈の影響もあると思う。でも、同じ「作品」なのに、こうも違う「音楽」になるんだとそのとき初めて知った。 "Every nation has its music. There is Italian, German, French, Bohemian, Russian; why not American music? The truth of this music depends upon its characteristics, its colour. I do not mean to take these melodies, plantation, Creole or Southern, and work them out as themes.... But I study certain melodies until I become thoroughly imbued with their characteristcs and am enabled to make a musical picture in keeping with and partaking of those characteristics." --- Antonin Dvorak 音楽って、良い。 私もピアノ、復活しよう。 PR |
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