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凍てつく寒さに思ふ。
CATEGORY : [Thoughts] 2007/01/26 13 : 25
この数週間、色々なことを考え続けていましたが、私の中での「マネジメント」に対する意識がかわりつつあるように感じています。

留学当初は、日本のクラシック音楽界を元気にするため効率的なマネジメント手法を習得することばかり考えていましたが、第1学期を終え、マネジメントとは社会に芸術がどのように貢献できるか問いつづけることであり、芸術を通じて人々の社会生活を豊かにすることが常質的な目標であるのかしらと今は思っています。

最近読んでいる本に「The arts are an essential, perhaps defining, ingredient of any society worth the name - if a society has no culture what kind of society is it?」とありました。物質社会で荒んだ時代になりつつある今こそ、人間が人間らしくなるために、温かい心を持ち続けるために、芸術が一文化として社会に働きかける時なのでは?と一人、途方もないことを考えています。


まぁ、所詮、こういう壮大なことを達成するには、それを支える莫大な資金が必要で、その資金を得るには社会や周囲の人々を説得することが第1条件で、もっと言えば根本的にたくさんの人に芸術を理解してもらって、それでもって、最終的に一番手っ取り早いのが、自分たちで利益を生み出して、それを還元してくことなんですね。でも、そうすると結局、クラシック音楽が、ある一定の層にしか定着しないような循環になっちゃったりするのかも。「クラシック音楽は高級文化だ」とかいうアイディアも拭い去りたいし…。Cultural Distanceはそうそう消えるわけでもないし、ブルデューがDistinctionでも言ってる通りで、そうなると「教育」に真っ向から取り組んで行かないといけない。青壮年期の文化資本には、幼少時代の「教育」や家庭環境が無意識レベルで必然的に影響を与えるから、当然なのだけれど。

でも、例えクラシック音楽を生涯かけて好きでなくても、生の音楽に出会ったときのワクワク感だとか音楽家たちの熱意だとか、なにかふとした機会に心に蘇るような体験を提供していけたら、それでいいのかな?と思ったり、いやいやそれじゃ芸術家サイドはどーなるんだ?彼らは何が社会的使命なんだ?と、凍てつくような氷点下のロンドンの夜に、妄想は果てしなく広がっていくのでした。


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こめんと [ 0 ] とらっくばっく [ ]
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